読書しないといけないなと思っていて、積ん読ストックも時間もあったので読書しました。
金子哲雄 著「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」
2012年10月2日に41歳の若さで亡くなった流通ジャーナリスト・金子哲雄さんの最後の著書。
読み終えた感想は日記であり闘病記であり遺言書でした。
金子哲雄さんは、肺カルチノイドという数十万人、数千万人に1人の稀有な腫瘍と闘病していました。
この一冊は今年2月に私の母が亡くなったのですが、母の闘病や死生観を考えたく購入しました。
途中まで読んでいたのですが死生観や母の闘病から逃避したかったのでしょう、読むのをやめてしまいました。
今は母の法要も一通り終わって自分の精神面も落ち着いていましたので一気に読了しました。
著者・金子哲雄さんについて
金子哲雄さんは1971年4月30日千葉県生まれで流通ジャーナリストという肩書きで本やラジオやテレビの各メディアで活動されていました。
フジテレビのゴールデン帯の情報バラエティ番組「ホンマでっか!?TV」にコメンテーターとして出演されていた記憶の方が多いと思います。
私もその1人です。
なぜこの本を買ったのか?
昨年の今頃から母の癌を知り、発覚した頃にはもう末期でして金子哲雄さんも肺カルチノイドを知ったときには余命宣告だと記憶して買いました。
また闘病する人の気持ちも知りたいと感じ購入したと思います。
金子哲雄さんに関してはホンマでっかも、Twitterもフォローしているくらいの人でこんな形になってしまったけど著者は読んでおかないとなとも思っていました。
この一冊と自分の回想が繋がった
金子哲雄さんの闘病と奥様・椎子(わかこ)さんの想いが綴られています。
それとともに、最期を見守った関係者の想いも綴られていて無意識に涙が出ていました。
読み進めていくに自分の母の癌宣告から死までの期間や思い出が重なったのでしょう。
金子哲雄さんは仕事を武器に闘病していたと、病気をほとんどの人間に伝えず見た目の変化もただのごまかしていたそうです。
そのエピソードを読んで、立場は違いますが母のガンを知った時に家族以外の周り(職場や趣味)の人間には相談できずモヤモヤしていたんですが仕事があるだけ仕事に打ち込んで自分を保っていたこと思い出したりしました。
総括
死生観、周りの人達への配慮、金子哲雄さんは本当に周りの人達が喜ぶ事を考えて行動して最後まで生きたんだっていう想いと、自分自身の闘病する家族を持った感情がリンクして回想し涙が出ていました。
もう母が旅立って数ヶ月、エピローグに終わり始まりと椎子さんが仰った通りで終わりは始まりなんですよね。
忘れなければ思い出が消えることもないですし、お墓に行けば会いに行けるなんて思います。
同じく文中にある金子哲雄=東京タワーという構図をずっと思います。
東京タワーを見て金子哲雄さんを偲びたいと思います。
読み切って良かった、気持ちを清算できてスッキリする日になりました。